東北ILC推進協議会では、ILC誘致についての理解を深めるため、10月19日に茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)視察会を開催し、14名の会員にご参加をいただきました。
視察会では、KEK職員の方からの説明を聞きながら、次の施設を見学しました。
① 超伝導加速空洞の品質向上や量産化に向けた研究開発を行っている「空洞製造技術開発施設(CFF)」
② ILC計画において最も重要な超伝導加速空洞およびクライオモジュールの技術開発を行う「超伝導リニアック試験施設(STF)」
③ 加速器に用いられる様々な機器や部品の産学連携による共同開発を行う「超伝導加速器利用促進化推進棟(COI)」
④ ILCで必須となる電子ビームをナノメートルまで収束する技術の開発を行っている「先端加速器試験施設棟(ATF)」
⑤ 電子・陽電子衝突加速器であるスーパーKEKB(ケックビー)のある「筑波実験棟(Bファクトリー)」
見学の後、KEK 山内機構長から、ILCへのKEKの取組の現状や、ILCに係る国内外の最新状況についての説明を受け、また、KEK 岡田理事と道園教授にご対応いただき、参加者との質疑応答を行い、終了しました。
参加者からは、「ILCに関連する高度な技術開発が進められていることが分かった」、「ILC計画の経緯や現状、国際的な連携体制の構築に取り組んでいることが理解できた」といった声をいただきました。
ILCで使用される加速器等の設備や装置の研究を行う施設を見学し、研究を進めているKEKの皆様からの丁寧な説明により、ILCについての具体的なイメージと理解がより深まったことと思います。
当協議会では、こうした視察会や、講演会を通じて、ILC計画への理解が一層深まるよう、普及啓発活動等に取り組んで参ります。